金がほしけりゃ社長になるな!完了


昔、大手の底引き船があった頃の冬の間の現金を稼ぐ為に魚運びの4トントラックに乗った俺には、この走り方は許せない
鮮魚は必ず市場(しじょう)が開く前に到着をしなければ莫大な損害をする。
加工品にしかならなくなった魚の損害は運転手にも責任を取らせられるのだ。
農産物と違い魚はいつどれくらい獲れるかは、天候や魚の気分に大きく左右される為に
港で常時待機をする事は難しく 大漁したと船から無線連絡が入ると鮮魚運びのトラックが全道から集まる。
鮮魚を運ぶには独特の積み方と走り方があり誰でも出来る事ではないし何日も仮眠程度で走り続けるなどは普通にあった。
市場に早く着くと初めて後は起こしてくれるまで寝る事が出来 それまでは道中何が起きるかわからない為に時間を稼がなくてはならないのだ。
漁模様を聞いてから網走や各地の漁港まで走りそれから朝の市場に間に合うように走るが積んだ魚は市場価格に左右される為に一旦積んでも、途中で連絡を入れて他の市場に走ったり
 時にはおよその目安の市場を目指し道路をひたすら走る続ける。
いまは携帯もあるしそんな事は無いだろうと思うが市場が開く前に着かなければないのは同じと思う。
そこで追越しにつぐ追越しで冬の層雲峡を走るとすれ違いざまに お互いのバックミラーが吹っ飛ぶ事もあった。
そんな俺にはなぜ追越しもしない車が右車線をタラタラ仲良く並んで走るのか分からない
こういう走りをする人はどんな些細な違反してもいけないし魚の鮮度や部品が来るのが遅いなどと言っていけない
左車線を追越させる事はなんの関係もない歩行者にとっても危険がおよぶ

昨日で会社の関連書類は受理されこれからは個人商店として営業をする事になる。
法人を個人商店にする為に民間に相談し続け3年間に掛った銭はかなりいい高級車の中古一台分掛った。
それでも誰もが法人に残り続ける事を勧めた。
それが税務署に相談してたった一週間で思い通りに完了 掛った費用はゼロ円 提出書類もゼロ円
さらに顔の恐いオジサンは他の役所に提出した書類の事まで心配して「他の役所はどうでしたか 」と聞いてくれた。
俺には凄いありがたく税務署の表玄関を出た所で以前の消費税の件の非礼も合わせ一礼をしてしまった。

儲けに関係なく来る均等割りと会計処理に掛る経費が無くなった分と法人の定款に拘束される事が無くなったので また何でもやって赤字を解消し来年度の決算は必ず黒字にして税金を今以上に払う気になった。
いままで役所を役所と言うだけで一くくりにした事を深く反省してる。 民間の儲け利益優先主義は利益を出せなくなった奴には用事は無いという事がよくわかった。
ミンミンカンカンとセミや石炭列車のガンガン叩きでもあるまいし この年になって困った時の役所という事がよくわかった。

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