帯広の夜は屋台村に行って呑む予定で宿にチェックインしてから屋台村に行くが駅前の通りが何か分かりにくく侘しい感じがした。
今どきの道内の主要都市の宿泊費は朝飯付でせいぜい3000円もあれば十分で車の中で寝る必要もない
浮かした銭は呑み代として北の屋台村に行くが すぐ傍に十勝屋台村が新しく出来ていて
そちらから片付ける事にして一番暇そうな店を選んで入る。
今は作り酒屋、国稀酒造の9軒隣で仕事しているし、あちこちから送って頂ける酒で、特別いい酒は飲んでると感謝してます。
が、特別に酒にうるさい訳ではないので出されればなんでもカッポンカッポン呑む
最初の一杯はじっくりと味わって呑み二杯目は何かを食うか 何かいい加減な会話をしながら呑むので
年を食ってからは酒を呑んで悪酔いをした覚えはあまりない。
酒は楽しく呑む事が一番で悪酔いもしない
その為には嫌な事があったら呑むなが俺なりの決め事で結構硬く守っている。
屋台村は梯子酒をしたが屋台と名乗るなら全体的にかなり高いと思った、俺的にはやはり場末の飲み屋か立ち飲み屋台がぴったりだと感じた。
旅雑誌HOの十勝再び編に出ていた1000円で呑める洋子と言う お店の場所をマスターに聞くと後から入ってきた隣合わせのお客さんが
「あんた~洋子に行くのかい~」と言ってきた。
「洋子にいくらなら覚悟しなさい~私も行くんだけどさ~」
と駅前の物置のような建物でコタコタで風で飛んでるかもしれないと言う。
俺はそれこそが俺の求める店だと話すが「あんた~甘いね~」とさらに言ってくる。
帰ろうとするとさらに言ってくるので話を聞きながら呑み直しして、お隣さんとカンパイ~カンパイ~と何がカンパイなのかしらんが呑み過ぎてしまった。
洋子は後日の楽しみにと言ったら
「あんた~早く行ったらいいよ、そうとうの年だから来年はないかも~よ~」と引き止めて置きながら洋子ママの椅子の座りかたを真似てみせてくれた。
たった一軒の飲み屋さんでこんなに話が盛り上がるのも楽しい
地元の人と話をせんのなら観光の楽しみは半滅すると考えてるし学術調査ではないので話に正確さは必要でない
そんなんでまた帯広に行き今度は居酒屋洋子に呑みに行く事にしようと思う。
戻って数日したらKさんからのお手紙で 長い事お世話になったボート免許の白川先生が亡くなった事を知った。
波乱万丈の人生を送りながらも人を楽しませる事に心を砕いた人で一つの時代の終焉を感じて寂しいが
三途の川もこの曲でも聞きながら船長帽を斜に被りボートで渡った事だろうと思う。