日本海岩老

お前ひとりどれほどのもんなのだ 何を甘えて思いあがりの無能者で卑怯者が
看護師に成る為にどれほど苦労するかを知っている。
新幹線内の卑怯者といいどこに美しい日本が 
各界の指導者達は皆がそれでいいと真似する前に作法にのっとり潔く腹を切れ

昨日は初めてここの集落に入り仕事
ここに生まれたら高校にゆくにも朝一番のバスは7時41分 それからトンネルを幾つも抜けて増毛駅に付いても汽車も高校もすでに無い 
そのままバスで留萌にゆき途中で乗換 学校はすでに遅刻 料金は片道1230円
バスは一日二本だけ
お前らが廃線反対とジョッパレば他の地域は値上げするぞと脅すJR
年間50億円もの赤字の新幹線だけを残すのは地域格差をさらに生んでゆく 
北海道汽車会社の中に誰か折角ある線路で地域を育てみようと言う気概のある奴はいないのか 

漁師のオヤジは前歯が一本も無い 
歯医者に通うにも予約など出来ないチョット時化たら国道なのにいっかた通行止め 
車の免許など自動車学校に通う手段すらない
凪れば漁に出んならんシケれば通行止め
崖の下で陸からの電波も来ない 
店など一軒も無い タバコが欲しけりゃ近い処で19キロ先に買いに出ないとない 
たまに町に出て焼酎を買って後生大事に抱えてバスに乗って帰り家で呑む 
獲った魚も運ぶコストがまかなえるだけの量を獲れん日には廃棄
機械も遠すぎて売っても修理にも集金にも行けないと言われ
どしても欲しけりゃ現金でと
地名も岩尾なのか岩老なのか誰も気にしない
樺太から引き揚げて親戚知人でも他所のメシにはトゲがあると言い
追いやられて追いやられて苦労の末にここの硫黄鉱山に辿り着きほどなくして閉山
漁師になったと言う。
年から年中の着枯らしは出稼ぎに行った先の土建屋の作業服
それでも 
夕陽が綺麗でょぅといい ウニを獲り山菜を採り
息子娘の手紙を待ちひたすら生きてゆく

出来る事は少しでもいい値で買ってやる事しか出来ない
一発屋の根性を掛けて


久し振りに崖下村の前を新造船が通ってゆく
いってらっしゃ~ 
いって来るわ いって来るまた戻って来る 日本語っていいなと思う。

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