KATUNORIの事

KATUNORIに初めて逢ったのは一世紀に渡りフランスから始まり日本やアメリカなどに翻弄されたベトナム戦争が厭戦気分になり終戦が近くなった頃だった。


俺はと言えば修羅場の内地から僅かばかりの金を持って再出発を目指し留萌に舞い戻って名ばかりのバイク屋をやっていた、
そこにKATNORIがバイクに乗って仲間達とやって来た 確か16歳くらいのいかにも育ちの良さそうな高校生だった。
そのバイク仲間達はあちこち一緒に走って一緒に瀬越しの海で泳いだりジンギスカンをやったりと楽しかった。
その仲間達とは高校を卒業するまでの二年ほどの付合いだったが中身が濃く その後数年に一度程度とたまにしか逢う事は無かったが数十年と続く事になってゆく
当時は高校生もバイクに乗る事は普通に出来た どこかから貰って来たか拾ったようなバイクが多く自分達で直して乗っていた。
KATUNORIは或る日コンパーノベルリーナーに乗った姉を連れて来た。
その姉は層雲峡の紅葉を見たいと言った。
利口そうで別嬪の姉を見た俺は内地に許嫁が居た事を忘れ すっかり虜になり層雲峡に紅葉を見にゆく事になった。

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