鳥取県


3月2日の海に潜りサザエを獲って来るとゆく80歳の浅海漁師 
留萌周辺の浅い海はほとんど潜ったと言っていいが一定の年齢になると潜ると頭が痛くなり潜れなくなると思うのだが
準備してる時に年齢を聞いてしまった。
「 まだまだ~東北では90でも潜ってる人がいる 」との事だった。
サザエの店頭価格は一個150円ほどだった。


こっちは5~60代くらいと思うがクッチャべってばかりで中々海に潜りにゆかない
素潜り漁師は男ばかりで海女さんは見えなかった。
ウエットスーツは浮力があるので浮いて来ないように鉛の重りを付けるので何かあっても浮いて来ることはない それが危険なので自分の浮力にあわせた一息分の微妙な調整が必要になる。
男に生まれたら泳ぎは必須科目で元々羊水の中を泳いでいたので泳げると思うのだが 


80歳ドンドンゆく
鳥取は母親の生まれた土地でいったいどの辺りだったのかと聞いておけばよかったと思った。
どんな苦労をして100年も前に一家して酷寒の北海道に来たのかきっと海辺でないだろう思う。
叔父さんは大変な真面目な人でその息子さんも超の付く位真面目な人なのだ。
母も堅物で曲がった事が大嫌いだったがあまり怒られた記憶は無い
どうしてこんないい加減の見本のような父親と一緒になったかと何度も思った。
親父に散々苦労をさせられ次は息子達に言葉に出せないほどの苦労をさせられて結局はいい人生と言えなかった。
 生きてる間に親孝行らしい事を出来たのにしなかった、本当にすまなかった、申し訳なかったと心底思うのである。

在所は海辺ではないだろうからと山に入ってみる。

県道を左にどんどん入るとまるで日本昔話のようなこんな一体どうして生計を立ているのかと思う集落が沢山ある。
山に入れば切り立った空の狭い土地 海に出れば砂が舞う海岸 鳥取県のGDPはそんなに高い位置にはなかったと思うが
方々の県に行ったが ここは暮らすには大変と思う場所は長野県の比ではない
鳥取に比べると北海道や東北はパラダイスと感じてしまったが人間の幸せは小さく切り取った50メーター四方の中にも充分あるような気がしてならない 


島根県に近づくと屋根に鯱が付いているし何か高価そうな瓦なのだ 屋根にいったい幾ら掛かるのかと思うほど立派な屋根と瓦が多くなる。
暇そうな店を見つけては入り幾らもしない物を買いクッチャべるのだが どうも鳥取県人は島根県が嫌いそうなのだ。
それは言葉の端々に感じる事が多かった。

明治以降より江戸時代の方が遥かに永いのだ さらにあらゆる情報がゆっくりと伝わる昔は情報は土地や時節によって脚色され篩に掛けられて流れてゆく 現在より遥かに中身の濃い裁量のあった時代と言っていいと思う。
現在は県割りになったがその時代の藩割り意識が今も残っていたとしても何も不思議はないのだ。
島根は至る処に『 神仏の通る道 』と書いてあるが全国最下位グループの鳥取県にしたら
神も仏もあるもんか『 おもしゃくない 』と言うのもなんとなくわかる。 

観光地の行政主導の箱物はロクタものがないのはどこも同じだがあせってるのか箱物がやたら多いような気がした。

2 thoughts on “鳥取県

  1. 親孝行したいときには親は無しと言われますが、今申し訳なかった、済まなかったという思いであればお母さんはそれで充分と思っているはずです。私がお母さんならそう思います。

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