いえ

38号線を東にどんどんゆく 以前はカーナビなど使うものかと抵抗していたが
タブレットとか言うカーナビを使う様になって目的地に直行出来るようになって時間の短縮がかなり出来てる。
高速と有料道路は使わないと設定してるせいか車が少ない場所ばかり走っているし街中はほとんど迂回してる。
これは目的をハッキリさせんとただの輸送トラックになってしまいそうだ。
道の駅 ピア21士幌に泊まる人気がないのか車はトラックばかり


拘束時間が長い長距離トラックは車の中で暮らすと言う普通では考えられない勤務体系になっている。
国産トラックは中も狭くせめてボルボにくらいにならないと次の世代はトラック乗りにはならないだろう。
ベットもクソ狭い棚でなく畳一枚程度にしてコーヒーやチョットした物を食える湯沸かし器程度は標準装備であってもいいのではないかと思う。
トラック乗りはこれからの北海道は大変だと言う夜明けとともに雲霞の如くキャンピングカーや道外ナンバーが動きだし 突然止まるわ追い越し車線をへっちゃらでのろのろ走る。
やはり観光はその土地を横からチョロッと見せて貰うと言う事が大前提になる。
よそから来て自分の流儀や何かをそこに残してゆく事は御法度だと思うのだが
その為には生活の邪魔にならないように後の車と間合いをとってサッサと除ける事が大事になってくる。

夜明けと共に足寄国道を走る 螺湾小学校を少し過ぎた峠の頂きの草原にポツンと一軒家があった。

古いが放置家屋と言うよりは残してあると言う感じでしっかりと立っている。
この峠を走るドライバーにとってはどんなに心の支えになっただろう事は容易に想像できるし
出稼ぎ先から車に夜具を積んで阿寒や弟子屈に帰る人達にもやっと故郷に帰って来たと思わせただろう。

昔の農村によくある家の作りになっている。
左に正面玄関 右に幅一杯の縁側 中は見てないが大体の作りは間仕切りで部屋を区切り間仕切りを外すと大きな一部屋が出来る。
そこは嫁を取り嫁に出し婚儀の宴会場になり 時には葬儀の場にもなってゆく 農作業で土の付いた野良着を脱ぐ事もなくチョコッと腰掛けて一服や世間話も出来る構造になっている。
目的のない雑談には上下を超えた情報の交換や癒しを生み続ける。
たった数センチ高い所に上がっただけで見えるものや感じるものが違って来る。
雑談それは子供の目線と大人の目線との情報交換の場にもなってゆく
縁側や雁木には越中富山の万金丹ほどの物凄い効用と効果があるのである。

一軒の家が家と家との婚儀などその家族の歴史を見守り続けてきた。
あそこの家なら大事な娘を大切にして呉れるだろうと近在の家に娘を嫁がせ地域を育ててきて次を育てる。
もし何かあったなら相談にも乗れる なんだったら怒鳴り込みも出来る
 その重石を背負って風雪に耐えて凛として
この家は立っている。

ここの崖下村は昔は道が無くどん詰まりで殆どが親戚で幼馴染で住民同士はたまに喧嘩もするが仲はいい
その中に住んで12回も住民票を替えた俺がここが一番住みやすいと感じ思うのは 
その延々と繋がっている家と言う集落の中に居るからなのだと感謝してる。

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