花火

増毛の商工港まつりの花火大会を振って土曜日夜はススキノの街角に少し酔って立って居た。
もう暫く逢っていない子にメールした。
メールはシステムエラーとなって何度も戻って来る今までアドレスが変わると必ず教えてくれた子だったのに

旧産炭地に住んでいた子で海が大好きな子だった。
同じような境遇の子を数人連れて来てはボートに乗せれと言う。
歳はまだ学校に行っていてもいいような子達だったがいつも突然来る子達だった。
忙しいと言うと
「 おっちゃん私の顔潰すのかい 」と凄む
苦労を皆で分け合って生きて来た子達なのだ。

中島公園から地下鉄南北線に乗り札幌駅で乗り替え石狩当別で降りた。
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もしかして電話は通じるかもと当別から電話をしてみる。
「 元気か 今札幌だ おまえの顔を見たかった 」
「 おっちゃんありがとう ごめんね 」と電話の向こうで言う。
小さな女の子が父親の代わりになって一生懸命ツパッてツパッて家族を守って生きて来た。
「 おまえの頑張りに大盛りラーメンをゴチするから皆で必ずこい 」
「 おっちゃんごめんね 必ず行くから 」

懐かしい みゆきの電話の声でそこら中の物が壊れ
意地を掛け2年に渡り闘った20数年前の事が昨日の事のように甦る。
強化ガラスに一瞬真っ白にヒビが入り止まったように落ちてゆく
車は二転三転して転がり
事務机を飛び越え掴みかかる
もうその時の事を知る者はわずかしかいない

翌早朝すんなり帰る気にはならず275を西に一本づらして初めての道を走った。

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きっと旧国道なのだと思うがこれが北海道と思う知らない世界があった。
出来る事なら金の続く限りどこまでも走ってみたかった。

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人生は短い やり直しは出来ない 
今年は見る事はなかったが遠くの花火は一瞬の光のあとに音が追い駆けてくる。

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