網走湖Ⅱ

ワカサギの氷下漁はどうやるのか不思議で事前に図解などを見てから行ったのだが
よくわからん
この辺りでやると言う場所で朝から待ってるとスノーモービルで湖の上を走って来て
漁の準備を始めたので 
迷惑を掛けないように救命胴衣を着て湖面を歩いた。
氷は割れる事は無いだろうが 
あちこちに作業用に開けてある穴を気付かずに踏み抜いた場合は自分一人の問題ではない
回りの漁業者の手を止める事になるので足元に気を付けて行き
作業を見せてくれるように頼んだ。
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3人から4人で1クルーでこちらの漁師と違いなんとアカ抜けてる。
何も聞いた訳でないのに見てると中のリーダー格と思しき人がモービルに乗れと言う。

「 この漁は説明するより実際に見た方が分かり易いから 」と
半日見せて貰ったら やっとどうやって網が張られて漁をするのかわかった。
左側のリーダー格の人は盛んに昔の人は凄いと言う この漁法を考えて、その網を手で引いたと言う。
最初の予測と違い網は定置網ではなく地引網だった。
何気なく網を揚げてるようだが同じ網を別の場所に移動し6回使うので網を揚げながら綺麗に畳まないと氷の下で上手く開かない
さらにこの網は氷の下で開く事と凍らせない為に絶妙なバランスで出来てる。
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人様の仕事場や縄張りに入る時は 
上(かみ)に立たないようにし
下(しも)に付かなければない
この上下(かみしも)がわからん奴が多くなった。
それもいい年頃の分別付きそうな年代のオヤジでさえ上下(かみしも)がわからん奴がいて
一体どんな楽ちんな人生を歩んだのよと思う時が多い
部屋の中でない外の場合の上下はどう決めるかと言うと太陽に向かう方が上で、
その人の陰になる立ち位置が下
これは現場作業の場合は日陰にさせて手元を暗くさせる事を防ぐ意味合いもある。
ほんの僅かな作法だが
そんな動きでその人のそれまでの人生を垣間見る事がある。
三尺下がって、、、、、

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網の中には大きいアメマスやコマイやボラの子と思われるその他の魚が結構入っている。
これは周辺で待っているオジロワシやカラスのご馳走になる。

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目当ての川カレイが沢山入ってるので貰えないかと言う。
なんぼで持っていけと言ってくれたので何時もの携帯水槽に5匹ほど入れた。

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昼の作業場に方々からスノーモービルがおよそ30台ほど戻って来て
ワカサギを集荷し始めたが
ビックリそのワカサギを全部金属探知機に掛けるとの事
理由は離れた呼人でワカサギ釣りをやってる為にワカサギに針が掛かってるものがある為に
その選別をすると言う。
小さいのと数が何百キロとある為に一匹づつやる訳ではなくベルトコンベァーに流すのだが
ブザーが鳴るとベルコンが自動で止まる、
一回止まるとライン全部が廃棄される。
見てるとその数が凄い見る見るうちに30キロほど入る籠が一杯になってしまった。
一般人の娯楽がこんな形で漁業者の首を〆てる事を知ってしまった。
それでも30人以上はいる漁師達は明るい
増毛から行った事を知って
ほれと次から次と川カレイを水槽にねじ込ん呉れた。
結果はカレイが12匹とアメマス一匹とコマイを貰い持ちかえったが
ここの水槽にカレイとアメマスを入れて一週間になるがカレイ3匹とコマイ以外は元気に泳いでいる。

こっちの感覚でこんなに漁師が居ると思っていなかったのでお礼にと持っていった。
缶コーヒーは全く足らず車に積んであった車中泊で呑む為の一升瓶も置いて来た。

同じ身体を張ってる者同士のなにか通じる処があり
漁は氷の按配ではあと二遊間くらいやると言うもう一回行きたくなってる。

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