右側通行

点検さえしてれば今時は故障するエンジンなど珍しいので今期の夏の仕事はもう終わった。
後は俺自身のミスを起こさない事に気を付けるのだが、もう引退をしたいのだが一度売ってしまうと数十年は使う事が多い機械なのでこんなに永い事末端現場に立ち続けるとは思いもしなかった。
ひとつにはお客さんに恵まれ続けた事が一番の原因だと思う。
売った物は物でしかないがそこから始まる付合いが楽しく面白く物は無くなっても多くの人達に付き合いは続けさせて貰っている。
ただ耳が悪いのと眼が悪いので段々顔認証機能が落ちて来ているので失礼する事も多くなった。

敦賀からの帰りは以前小樽舞鶴航路を走っていたフェリーすいせん、に敦賀から浜厚真航路に乗った。
全長224メーター 搭載車両トラック158台乗用58台 17000トンが最速32ノット 巡行速度は約28ノットで走るそうだ。
ボートでも昔は早いボートが多かったが最近のボートでは28ノットは早い方に入る。車の速度に替えると単純に2倍して1割カットなので時速約50キロになる。
これを昼夜休まず走るのでその移動効率は車とは比較にならない
その速度を支えているのは


この反転プロペラで進行方向側のプロペラが右に回り後ろのプロペラが左逆転に回る。
エンジンは12600馬力×2基で回しているがプロペラ連結方法に興味がある。

新潟沖を北上中 船は右側に多くの船室がある為に北上は本州は陸地を船室で見ながら走るが
途中で南下する すずらん、とすれ違うとアナウンスがあった。
不思議な事に右舷船室からすれ違う。すずらん、が見えた。
一応海での仕事をしてるのでフェリーに乗ったら必ず舷側の壁に手を付けて一番最初の非常口の確認と壁の確認をする様にしている。

それなので行きも確かすれ違い船を右舷船室から見たぞ~と思い
船も航空機も右側通行が原則なので右舷にある船室から同じ航路のすれ違い船が見える筈はないとあれ~寝ぼけてるのかと少々パニックになった。

船は右舷をスターボードサイドと言い右側に船室や機能を維持する物が数多くある。
左舷はポートサイドと言い港に着岸する側は多くはこちら側になるがフェリーの様に車両を積み込んだり港の構造によってはスターボードを着岸する事もある。
日本は交通方法に関してはイギリスの植民地と並び数少ないダブルスタンダードの国で車は左側通行、船と航空機は右側通行になっている。
その為に海では勘違いが起きて事故になったりする。

う~んいつから誰がこうしたのか現代では面倒な事になっているし
一度も海外に行った事は無いが海外でレンタカーを借りるとウインカーとワイパースイッチを間違えて曲がる度にワイパーを動かし歩道を歩く歩行者は晴天でワイパーを動かす車を見ると
オォ~ジャパニーズドライバー マイガーと言うらしい

海に出る事が多くなる季節だが歳と共にこの意識の切り替えが難しくなっている事に気付き始めている。
なんでだ!なぜ右舷にすれ違え船が見えるのだともう海に出る事も止めた方がいいのかと悩んだ。
なんぼ考えてもわからんので、すいせんのサービスカウンターに聞きに行った。
そしたらお互いの船が船室から見える様に途中で航路を左右入れ替えて航行するそうだ。
右も左もわからんくなるなど一時は船舶免許も返上しようかと考えた。

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