内地でよく見る隠れ里
集落の入り口に最近人が来るので迷惑してるような事が書いた立て看板があった。
林相もかなり標高が高い事が分かる場所にある。
来てしまってすみません
在原業平の墓
杉林の中に小さな地蔵さんだった。
安東周造タイプのおとっつぁんがいたのでどっちの方角に行ったら天気が良いかを聞くが ここから出た事がないのでわからんと言われた。
もっとも在原集落は出る道一本入る道一本しかなくおまけにかなり急で狭く険しい車ならすれ違うのは難しい
話はそれるが近年よく朝の連続ドラマは見る、それも毎日二度も見るのだが半年も見て前作が終わって、たった一日でまったく違うドラマを見るのは元嫁さんの先を見届けないうちに次の嫁さんと言うようで抵抗がある。
「梅ちゃん先生」で戦後の焼野原に立つなんと言ったか忘れたが 子供が焼け跡から何かを拾う姿はまるっきり自分の姿を見るようだった。
ガキの頃に学校から戻ると隣にあった綿工場と共に自分の家が燃えていて
いまでも焼け跡にあった自分で作った冬の食糧のジャガイモが忘れられない
それまでも水道も電気もない原野二線の貧しい集落で父親はどこかに行ってしまい さらに帰る家を無くした一家はその後は誰を間引きするか
だった。
次男坊は首を絞める代わりに内地に行く事になったが いま思えばそれで良かったしその事が無ければ今の自分は無いと思う。
そんな訳でたった一日で全く違うドラマを見る事はしない
連続ドラマは最低でも一週間は見ないし大河ドラマは最低一カ月は見ないし
別れて二十年近くになるので次に若い嫁ッ子と思ったら年食ってシマッタ
最近は安東周造、石橋蓮司のような根性がありながら弱そうに見えるそんな年を食いたいと思ってる。
奥深い田舎では数百年前と思われる墓でも花や何かしらの供物があるが在原業平の墓は朽ち果てていた。
食うや食わずの山間の村人にはあまり良く思われていないのかも
ここ在原は少し昔まで根性出して行く気にならなければ行けない場所にある。
内地の隠れ里は北海道と比べると不思議な事に小さな集落でも大概は子供の姿を見かける。
学校はどうなってるのか誰か教員免許を持ってる人でも居て寺子屋でもあるのか
いつも不思議に思う
でもこの在原集落が成立つなら北海道での自分の生活の仕組みがまた変わってくると思うのだが