本土側には大きな屋根付の駐車場があり島民はそこに自分の車を置きっぱなしにしてるとの事だった
よいよ乗船
通船は本土側は船時間と書いてあるが沖島側はバス時間と書いてあった。
最初は島にバスがあるのかと思ったり、なにかバスに憧れなどがあるのかもと思ったが謎は帰りになんとなくわかった。
沖島まで10分掛かると書いていたがもっと早く感じた。
きっと所要時間は昔の表示のままなのだろう 見てると料金500円のお金を払う人、黄色い回数券のような物をちぎって渡す人、まったく払わない人と三様 年齢はまったく関係ないので顔パスか力関係か何か独特の決め事があるのだろう。
島の自販機 お金を入れてボタンを押すとちゃんと出た、沖島の名誉の為に言っておくが島の唯一の大通りにも自販機はある。
この自販機はみなと屋さんと言う店の物らしいが本日閉店で島内ではメシは食えないことに
俺は港にいたオヤジから聞いていたので山を一つ越えた所まで戻り食糧を買ったが そこの店の40代と思われるお姉さんは沖島には行った事がないと言う。
幅3尺から4尺程度で割と広い通り それでも三輪自転車がすれ違う事は難しい
ここに観光客が船時間でどっと入りお金も何も使う所がなく お金が落ちないうえにプライバシーも何もあったものではないだろうから、そりゃムッタシ来るのはわかる。
せめてすれ違う人には挨拶は必要と思う。
個人経営と思われる博物館 入館料200円で見たければ電話を掛けて小川さんを呼ばなければならない たった一人では申し訳ないので通り掛かりの人にも今開館するから一緒に見ましょうと声を掛けてみるが高いだの安いだのと四の五の言うセコイ関西人風を6人を誘い込んだ。
中は20畳ほどの広さだったが展示物の鬼瓦に菊の紋が有ったのにはビックリした。
聞くと皇室とは縁があるらしく表に出さない品物が沢山あり皇族がたまに来るとの事だった
元々は源氏の落ち武者の流れを組む7人だけの島だと説明してくれる館長の小川さんと言うかなり高齢の人は思わず元は先生ですか聞いたほどの風格が有ったが元漁師との事
島ただ一軒の喫茶店で珈琲とお茶と若干のお菓子のみ
この狭い通路に『いっぷくどう』と書いてあるだけで「いっぷくどうですか」と言ってるのか「いっぷく堂」なのかと思ったが
戸を開けようとした時に突然昔読んだ本を思い出した。
寒村の砂丘に女が一人住んでいて そこに迷い込んだ男を繋ぎ止めようとする本があったな~と思い出した。
最後は確かブチコロして砂に埋めたと思った。
あれは誰の作品だっだか松本清張の奥能登「ゼロの焦点」だったような違うような気がして思い出せない
松本清張は一部しか読んでなく、それも面倒な漢字は適当に読んでるが松本清張は社会派と言われるが、そうは思っていなくてどちらかと言うと娯楽小説と思っている。
ちなみに松本清張は作品中で登場人物をかなり滅多らやたら沢山ブチコロシてる部類の作家だと思う。
俺は一人暮らしなのでアリ地獄だろうが、なんだろうが一向に構わないのだが、
などと思いながら戸に手を掛けるが
まてよ~女お笑い芸人のあのなんと言ったか片方は結核だか何だかになった、
痩せた女の相方のメガネ女みたいな店主だったら引くな~などと思いながら思い切って戸を開けると
唇は山口百恵で目は小雪風できっと化粧したら映えると思うスッピンでも充分綺麗なお姉さんだった。
珈琲を頼むが
「時間が掛かるので帰りの船に乗り遅れますが構いませんか」と言う。
お~お~来た~来た~アリ地獄と思ったら思いっ切り笑ってしまった。
看板がどこからも見えずらい事を言うが
「御縁ですから 」と言う。
さらに笑ってしまった。
沖島出身で島に戻って来て喫茶店をやってると言うお姉さんはきっと変な奴が来たと思ったろう。
登るのは急で大変な所にあった神社から 昔どこかで見た景色でこの感じはよく夢に出てくる。
一度も行った事が無いはずなのに以前に来た事があると思う事がよくあるが何か理由があるのかと考える。